年齢関係なく活躍できる介護業界

介護の仕事には体力も必要であり、責任も重く、けして気軽に始められるような職種とはいえない。しかし、自分の家族に介護をしたことがあり、ヘルパーさんたちが働く姿に身近に触れる機会を持った人の中には、自分もヘルパーとして役に立ちたいと考えるようになる方々が少なくない。

無論、体力的には若者にはかなわないが、介護の重要性や意味、そしてなにより自分の経験を通して、利用者とその家族が介護に求めるものをよく理解しているといえる。そのため、40代・50代からはじめるとしても、業界にとっては貴重な人材になりえるのだ。

無資格だと利用者に直接触れるような仕事はできないが、介護職員初任者研修を修了することで、介護の基本的な知識や技術を身につけることができ、施設や利用者の居宅で介護の仕事が可能になる。

この介護職員初任者研修は、これから介護の仕事をはじめようとしている未経験者でも受けられる研修であり、「医療との連携」や「認知症の理解」などを含む、合計130時間のカリキュラムから成り立っている。そして最後に筆記試験を受けて研修の修了となり、介護の現場で働く人にとっては、キャリアパスの第一歩となる。

ただ、この業界は人手が足りているとはいえない状況であるため、資格がない未経験者でも就ける仕事は多くある。たとえば老人福祉施設で利用者の部屋を整えたり、食事の配膳などがそれにあたる。そのため、最初にそのような仕事をしながら、介護の感覚を掴んでみて資格を取るかどうかを判断するという選択肢もあるのだ。